お墓を建てる時期や費用の目安は、地域や宗派、家族の状況によって変わります。初めての方にとっては、何から手をつければよいのか分かりにくい部分です。
そこで本記事では、お墓を建てる時期の考え方から費用の内訳、墓石の種類の選び方、完成までの流れまでを、初めての方にも分かりやすく解説します。
荒川区で葬儀を終えたあと、お墓の準備を進める方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
お墓を建てる時期に法律上の決まりはない

お墓を建てる時期に、法律上の決まりはありません。時期はご遺族の都合や気持ちの整理に合わせて決めるのが基本です。
とはいえ、目安となるタイミングを知っておくと、準備を進めやすくなります。多くの方は、法要の日を一つの区切りにしてお墓を建てています。
四十九日・一周忌・三回忌が一つの目安
故人様が亡くなってからお墓を建てる場合、代表的なタイミングは次の3つです。
| タイミング | 特徴・目安 |
|---|---|
| 四十九日 | 忌明けの節目。ただしお墓が間に合わないことも多く、納骨を急ぐ必要はない |
| 一周忌 | 建墓の期間を確保しやすく、納骨のタイミングとして選ぶ方が多い |
| 三回忌 | 納骨は遅くともこの時期までに済ませるのが一般的とされる |
納骨の時期に決まりはないものの、遅くとも三回忌までに済ませるのが一般的とされています。
なお、納骨の時期に法的な決まりはなく、火葬後すぐに納める場合もあります。
忌日法要・年季法要について詳しくは、関連記事「【板橋区・荒川区のご葬儀】忌日法要・年忌法要とは?初七日や四十九日・一周忌など追善供養のための仏事について解説」をお読みください。
生前に建てる「寿陵(じゅりょう)」という選び方
生前にお墓を建てることを「寿陵(じゅりょう)」と呼びます。中国では古くから縁起の良いものとされてきました。
お墓や墓地は祭祀財産にあたり、購入したものには相続税がかかりません。生前に現金で購入しておくと、その分の現金が非課税財産である墓石・墓地に変わるため、結果として相続財産を抑えられます。
寿陵を建てた場合も、完成後に魂を入れる「開眼供養」を行います。時期に決まりはなく、完成時に合わせて行うのが一般的です。
お墓を建てる費用の目安と内訳

お墓にかかる費用は、大きく3つに分かれます。墓石の価格だけを見て判断すると、あとで想定外の出費に気づくことがあります。
| 費用項目 | 含まれるもの | 支払いのタイミング |
|---|---|---|
| 永代使用料 | 墓地の土地を使う権利に対して支払う費用。土地の購入ではなく使用権の取得 | 契約時に一括 |
| 墓石費用 | 石材・加工・据え付け工事・外柵・付属品など | 契約時〜完成時 |
| 年間管理料 | 霊園や寺院の共用部分を維持するための費用 | 毎年 |
墓石の全国平均は169.5万円
全国優良石材店の会(全優石)が、2025年に実際の購入者818名を対象に調査した結果によると、墓石そのものの費用は、全国平均で169.5万円です。
価格帯では150万円以上200万円未満が最も多く、全体の20.3%を占めます。地域差も大きく、最も高い九州地方と最も安い近畿地方では、100万円ほどの開きがあります。
| 区分 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国平均 | 169.5万円 | 前年の171万円から微減。過去4年は170万円前後で推移 |
| 最も高い地域 | 245.7万円(九州) | 地域による価格差が大きい |
| 最も安い地域 | 145.7万円(近畿) | 九州との差は約100万円 |
| 「2025年の墓石の全国平均購入価格は169.5万円。墓地取得費用を除いた墓石の購入金額は、150万円以上200万円未満が最も多く20.3%だった。」出典:一般社団法人全国優良石材店の会 第38回(2025)全優石 お墓購入者アンケート調査 |
お墓の種類による費用の違い
お墓は、墓石を建てる「一般墓」だけではありません。
近年は樹木葬や納骨堂を選ぶ方が増えています。種類ごとに費用は大きく異なる点に注意が必要です。
| お墓の種類 | 平均購入価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一般墓 | 155.7万円 | 墓石を建てる伝統的なお墓。代々受け継ぎやすい |
| 納骨堂 | 79.3万円 | 屋内に遺骨を納める。天候に左右されずお参りしやすい |
| 樹木葬 | 67.8万円 | 樹木や草花を墓標とする。承継者が不要な形式も多い |
鎌倉新書の調査では、購入したお墓の種類は樹木葬が48.5%と約半数を占め、次いで一般墓17.0%、納骨堂16.1%と続きます。承継者の負担を抑えたいという考え方が広がっていることが推測できます。
| 「購入したお墓の平均購入金額は、一般墓155.7万円、樹木葬67.8万円、納骨堂79.3万円。お墓の種類は樹木葬が48.5%で約半数を占めた。」出典:株式会社鎌倉新書 第16回 お墓の消費者全国実態調査(2025年) |
墓地の種類と選び方

墓石を建てる前に、まず墓地を決めます。墓地は運営する主体によって3種類に分かれ、費用や条件もそれぞれ異なります。
| 種類 | 特徴 | 年間管理料の目安 |
|---|---|---|
| 公営霊園 | 都道府県や市区町村が運営。使用料・管理料が安く、宗教・宗派を問われない。倒産や廃寺のリスクが小さい | 620円〜(東京都の場合) |
| 民営霊園 | 公益法人や宗教法人などが運営。バリアフリーや駐車場など設備が整い、生前の申し込みもしやすい | 5,000〜15,000円程度 |
| 寺院墓地 | 寺院が運営。読経や法要など手厚い供養を受けられる。檀家になるのが前提のことが多い | 6,000〜25,000円程度 |
費用を抑えたい方には公営霊園が向いています。設備やサービスの手厚さを重視する方には民営霊園、供養の手厚さを求める方には寺院墓地が合います。
それぞれ、重視する内容によって墓地の運営主体を選びましょう。
民営霊園や寺院墓地では、墓石を建てる石材店があらかじめ指定されている場合があります。
複数の石材店で相見積もりを取りたい方は、霊園を決める前に「石材店を自由に選べるか」を確認しておくと安心です。
荒川区で選べる墓地
東京都には、都が運営する「都立霊園」があります。
多磨霊園・八柱霊園・小平霊園などがあり、毎年夏に使用者を募集します。宗教を問わず申し込め、管理料も低めです。
しかし、人気が高く抽選制のため、必ず取得できるわけではありません。
令和7年度は、都立霊園では6,474か所(体)を募集しました。募集スケジュールが決まっているため、都立霊園を選ぶ場合は、公式サイトを確認するようにしましょう。
都立霊園のほかに、荒川区の周辺には民営霊園や寺院墓地も豊富です。抽選を待たずに決めたい場合は、これらを含めて比較すると選択肢が広がります。
墓石の種類の選び方

墓石を選ぶときの視点は、大きく「石の形」と「石の種類」の2つに分かれます。それぞれ見ていきます。
石の形|和型・洋型・デザイン墓
墓石の形は、縦長の伝統的な「和型」、横長で背の低い「洋型」、自由な発想で作る「デザイン墓」に分かれます。近年は洋型が主流です。
| 形 | 割合 | 平均価格 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 洋型 | 51.6% | 160.3万円 | 背が低く安定感がある。掃除がしやすく現在の主流 |
| 和型 | 28.5% | 182.8万円 | 縦長の伝統的な形。格式を重んじる家に選ばれる |
| デザイン墓 | 15.2% | 189.7万円 | 形や色を自由に決められる。個性を表現しやすい |
この10年で和型は38.2%から28.5%に減り、洋型は42.2%から51.6%に増えました。バリアフリーの観点から、掃除やお参りのしやすい洋型を選ぶ方が増えています。
石の種類|産地による違い
墓石の多くは「御影石(みかげいし)」と呼ばれる花崗岩でできています。産地によって価格や耐久性が変わります。
| 産地 | 価格の傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
| 国産 | 高め | 希少で人気が高い。品質が安定している |
| 中国産 | 手頃 | 国内の墓石で多く使われる。石種が豊富だが品質のばらつきに注意 |
| インド産 | 中〜高 | 硬くて水を吸いにくく、色あせや風化に強い |
石を選ぶときのチェックポイント
石の良し悪しは、見た目だけでは判断しにくいものです。長く使うお墓だからこそ、次の2点を確認しましょう。
- 吸水率:低いほど高品質。水を吸いにくい石は、長い年月の風化に耐えやすい
- 硬度:高いほど傷や劣化に強い。経年による変色も起こりにくい
産地や石種をたずねても曖昧な返答しかない業者には注意が必要です。産地や石種を分かりやすく説明してくれる石材店を選ぶことが大切です。
お墓が完成するまでの流れ

石材店と契約してからお墓が完成するまで、最低でも2〜3ヶ月かかります。墓地探しや打ち合わせを含めると、さらに時間が必要です。
主な流れは次のとおりです。
- 墓地・霊園を決め、永代使用権を取得する
- 石材店と契約し、墓石の形・石種・彫刻するデザインを決める
- 図面をもとに石材を加工する(約1ヶ月)
- 墓地で基礎工事・外柵工事を行う
- 墓石を据え付け、玉砂利を敷いて完成させる
- 開眼供養を行い、納骨する
完成させたい期日がある場合は、契約の段階で石材店に必ず伝えましょう。余裕を持ったスケジュールを組むと安心です。
開眼供養(魂入れ)とは
完成したお墓に魂を入れる法要を「開眼供養(かいげんくよう)」と呼びます。魂入れ・お性根入れとも言います。
家族が亡くなってからお墓を建てた場合は、四十九日や一周忌の法要に合わせ、納骨式と同じ日に行うのが一般的です。僧侶に読経してもらい、お布施を渡します。
後悔しないお墓づくりのための注意点

お墓は一度建てると、簡単には作り直せません。必ず次の点を押さえておきましょう。
- 複数の石材店で見積もりを比較する
- 石の産地と石種を確認する
- 家族で話し合い、承継者を決めておく
- 管理料と将来の維持を見据える
お墓を建てる時期は自由|四十九日・一周忌・三回忌が目安

お墓を建てる時期に、法律上の決まりはありません。四十九日・一周忌・三回忌を目安に、家族の都合で柔軟に決められます。
費用は墓石だけでなく、永代使用料や年間管理料も合わせた総額で考えるのが基本です。墓石の全国平均は169.5万円ですが、墓地の種類や石の選び方で大きく変わります。
また、お墓の完成までは2〜3ヶ月が目安です。石材店選びでは、産地や石の種類について、丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが失敗を防ぐ鍵になります。
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