板橋区・荒川区のお葬式・家族葬なら《自由なお葬式》におまかせください

葬儀コラム

葬儀コラム

【板橋区・荒川区のご葬儀】納棺の儀とは?流れ・意味・立ち会いマナーまで解説

線香

通夜式や葬儀・告別式の前に行われる「納棺の儀」とは、ご自宅などに安置した故人様をお棺に納める一連の儀式のことです。映画やドラマで見聞きしたことがあるという方もいらっしゃるかと思います。しかし、実際にどのような流れなのか、また、立ち会う際の服装など、納棺の儀に関して詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、納棺の儀の意味や流れ、立ち会うときのマナーや心構えについて分かりやすく解説していきます。

納棺の儀とは?

納棺(1)

納棺の儀とは、ご自宅などに安置した故人様のご遺体をお棺に納める一連の儀式のことです。

この儀式は、葬儀に関連する最初の儀式であり、「故人様をきれいに整え、旅立ちをお見送りする」という意味合いがあります。行う一般的なタイミングは、通夜式の前です。故人様を安置しているご自宅、安置所、葬儀会館などで開催されます。

なお、儀式の呼び方については、宗教や地域によって異なる場合もあります。

納棺の儀の流れと意味

納棺の儀は、故人様を旅立ちにふさわしい姿に整え、お棺へと納める大切な儀式と解説しました。それでは、納棺の儀はどのような流れで行われるのでしょうか。

納棺の儀は以下のように、一連の流れとして構成されることが一般的です。どの場面にも深い意味や想いが込められています。

(1)末期(まつご)の水
(2)湯灌(ゆかん)
(3)死化粧(しにげしょう)
(4)死装束(しにしょうぞく)の着付け
(5)副葬品納め

内容を知っておくことで、心を込めたお別れの時間をお過ごしいただけるはずです。それぞれの意味や内容について、詳しく確認していきましょう。

(1)末期の水

末後の水とは、古くからの習わしで、亡くなられた方の口元を水で潤す儀式のことです。別名「死に水」「死水」とも呼ばれます。

実際には、ガーゼや筆などに清浄な水を含ませ、故人様の唇を軽く湿らせます。この際、水の量は少量に留め、口の中に注ぐのではなく唇を潤す程度とします。

家族や近しい方が順番に行うことも多く、血縁の濃い順に年長者から実施します。参加者が多い場合は、代表者のみが行うこともあります。

(2)湯灌

湯灌とは、故人様の体を清める儀式のことです。昔は肉親がおこなっていましたが、現在では葬儀社が湯灌師などの専門スタッフに依頼することが一般的です。ぬるま湯で故人様を拭き清めることには、「生前の苦労や穢れを洗い流し、清らかな姿で旅立っていただく」という意味があります。

専門の設備がない自宅では、移動式の湯舟などを用いて行うことも可能です。また、遺族が立ち会うという場面も見られます。

(3)死化粧

死化粧

故人様のお顔を整え、安らかな表情に仕上げるために死化粧を施します。

死化粧には、生前の姿に近づけることで故人様の尊厳を守るとともに、遺族の気持ちを癒すという大きな意味があります。髪を整え、ひげやうぶ毛を剃り、口紅や頬紅など薄化粧を施します。

家族が一部を手伝う場合もあれば、すべてを葬儀社のスタッフや納棺師や行うこともあります。

(4)死装束の着付け

故人様に旅支度の衣装を着せます。

仏教では三角巾や脚絆などを身につけることもあり、「あの世への旅装」を意味することから、古くは経帷子(きょうかたびら)という白い着物が一般的でした。しかし、現代では、故人様の宗教観や遺志、ご遺族の意向をもとに、多様な選択肢が用意されています。

また、着付けはご遺族が行う場合もありますが、納棺師や葬儀社のスタッフによることが一般的と言われています。なお、死装束を着せる際は、襟が左前になるように着せます。

(5)副葬品納め

故人様の愛用品や思い出の品をお棺の中に納めます。

手紙、写真、愛用の衣類などを入れられることが多いですが、金属・ガラス製品やプラスチック類など、火葬の際に燃えないものは入れられません。事前に葬儀社に確認しましょう。

納棺の儀に立ち会う際の服装と持ち物

納棺の儀は葬儀の一部です。そのため、家族や遺族のほか、地域によっては故人様と親しかった友人が立ち会うこともあります。

納棺の儀に立ち会う際は、通夜や告別式と同じように喪服または準喪服の着用が望まれます。女性であれば黒無地のワンピースやスーツ、男性であれば黒のスーツに黒ネクタイが一般的です。

また、香水や強い匂いのする整髪料は控え、ハンカチ(白や黒、グレーの無地)と数珠を用意し、アクセサリーは結婚指輪程度にとどめることが良いでしょう。これは、故人様や参列者が心静かに過ごせる空間を保てるための配慮です。迷うときは、事前に喪主や葬儀社に確認しておくと安心です。

なお、自宅で家族だけが立ち会って行う場合は、黒や濃紺、グレーなど落ち着いた色味の平服で問題ないとも言われています。

納棺の儀に立ち会う際の心構えとマナー

納棺(2)

納棺の儀は、故人様と直接ふれあえるという意味では最後の機会と言えます。このため、納棺の儀に立ち会うときは、次のようなマナーと心構えを意識するようにしましょう。

儀式中の撮影は必ずご遺族様に確認する

故人様のお姿をはじめ、儀式の様子は非常にデリケートな場面だといえます。撮影し、記録として残したいという場合でも、必ずご遺族様の了承を得ることが大切です。

私語や大きな物音は控える

納棺の時間は、ご遺族様や参列者が故人様との別れに集中するためのひとときです。会話は必要最低限にとどめ、声のトーンも落ち着かせましょう。

故人様に触れる際は、手を清潔にして優しく扱う

故人様に触れる最後の手は、清潔で、温かい優しい手でありたいものです。手を必ず洗い、そっとお顔や手に触れるようにしましょう。

小さな子どもを連れる場合は、周囲への配慮を忘れない

納棺の儀は、小さな子どもにとって初めての経験となるという場合が多く、不安や恐怖を感じる場合もあります。納棺の儀に小さな子ども連れる場合は、事前にどんなものなのかを説明し、また、必要に応じて一時的に席を外すなどなどの柔軟な対応を心がけるようにしましょう。

納棺の儀に関するよくある質問

はてな

ここからは、納棺の儀を行う際によくある質問について、Q&A形式でご紹介していきます。

Q1.納棺の儀には必ず立ち会わなければいけませんか?
納棺の儀への立ち会いは、可能であれば立ち会うことをおすすめします。しかし、中には、湯灌など一部の場面については専門のスタッフのみで対応するというケースも見られます。

納棺の儀は非常にデリケートなものです。立ち会いが可能かどうかを確認した上で判断すると良いでしょう。

Q2.副葬品は何でも入れてよいのですか?
火葬の際に燃えない物(ガラス・金属・陶器・スプレー缶など)は、お棺に入れることができません。また、この他に、火葬場の規定によって制限がある場合もあります。

一般的に副葬品としてお棺に入れられるものは、写真、手紙、布製品、紙類、小さなぬいぐるみなどです。必ず事前に葬儀社へ確認しておきましょう。

Q3.小さな子どもが納棺の儀に立ち会ってよいのでしょうか?
お子様も納棺の儀に立ち会うことは可能です。むしろ、家族として最後のお別れを経験することで、死と向き合う大切さを学ぶ機会になると考える方もいることでしょう。

立ち会わせる場合は、事前にどのような儀式なのかを丁寧に説明し、当日は保護者がそばに寄り添って安心させてあげることが大切です。ただし、怖がったり泣き出してしまうこともあり得るため、必ずしも無理に最後まで参加させる必要はありません。状況に応じて、一時的に席を外すなど柔軟に対応できるようにしておきましょう。

おわりに

お墓参り

納棺の儀は、故人様をお棺に納める儀式のことで、「故人様をきれいに整え、心を込めて旅立ちをお見送りする」という意味合いを含んでいます。

その内容は、末期の水、湯灌、死化粧、死装束の着付け、副葬品の納めなどで、その一つひとつに、故人様への感謝や労い、そして「安らかに旅立ってほしい」という願いが込められています。

この願いこそが、納棺の儀の本質です。深い悲しみの中で、落ち着いて手を添え、優しい言葉をかけられる納棺の儀のひとときが、ご遺族様にとってかけがえのない記憶となっていくでしょう。

また、納棺の儀に立ち会う際にも、事前に流れやマナーを知っておけば、儀式の最中に戸惑うことなく、故人様にしっかりと向き合うことができるでしょう。

板橋区・荒川区の《家族葬専門 自由なお葬式》では、ご葬儀に関する疑問や不安を解消いただけるよう、LINE公式アカウントを開設いたしました。

友だち登録するだけで、気軽にご相談いただけますので、ぜひご利用ください。